アルプス
2013年 11月 06日
信州・伊那の方面に出かける機会があった。戦後、詩の世界で存在感を持ったある「派」(と言ってよいのかどうか、詩に暗い私には自信があまりない)の中でも、代表的な方のお目にかかるためだった。詩についてでなく、その方が交際したある作家のことを聞かせてもらう――それが目的だった。
中央道をバスで行くと、木々が赤くなっていた。到着した街は小さく、人影も少なかった。以前訪ねた近くの街に似て、JRの駅の周囲に商店街が連なっていた。小さなロータリーにはバスとタクシーが佇んでいた。
タクシーに乗ると、山の方に向かって下った。谷が大きく広がっていた。天竜川が時間をかけて削ったのだろう、と思う。
その方は、大学を卒業してすぐに入った出版社と縁があるのであった。だから作家のことを伺う合間に、息継ぎのつもりで、その会社の話題を出した。
往時を思い出されたようだった。私は文字によって知り、また年輩の社員から聞いたりした諸先輩方(といっても私はダメ社員だったから、そんな風にいう資格はないのだけれども)の話をしてくれた。
話を聞き終えて外にでると、山肌が夕刻の色になっていた。帰りの車中、アメリカの作家、フォークナーの小説を読んだときのことを思い出した。
中央道をバスで行くと、木々が赤くなっていた。到着した街は小さく、人影も少なかった。以前訪ねた近くの街に似て、JRの駅の周囲に商店街が連なっていた。小さなロータリーにはバスとタクシーが佇んでいた。
タクシーに乗ると、山の方に向かって下った。谷が大きく広がっていた。天竜川が時間をかけて削ったのだろう、と思う。
その方は、大学を卒業してすぐに入った出版社と縁があるのであった。だから作家のことを伺う合間に、息継ぎのつもりで、その会社の話題を出した。
往時を思い出されたようだった。私は文字によって知り、また年輩の社員から聞いたりした諸先輩方(といっても私はダメ社員だったから、そんな風にいう資格はないのだけれども)の話をしてくれた。
話を聞き終えて外にでると、山肌が夕刻の色になっていた。帰りの車中、アメリカの作家、フォークナーの小説を読んだときのことを思い出した。
by tamaikoakihiro
| 2013-11-06 02:50
| 作家
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