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訃報について

私が仏領インドシナ(ベトナム、カンボジア、ラオス)、そして南方に関心を深めるきっかけとなった最初の取材でお目に掛かった方が、昨年半ばに急に亡くなっていたことを、昨日知る。

初対面は2004年6月だったと記憶する。

その方は戦争中、サイゴン(現ホーチミン市)にあった日本の高等専門学校、「南洋学院」の三期生だった。

取材時に訪れたのは同期生の方が営む弁護士事務所だった。

その方(Tさん)は、厳しい面持ちの人で、初めて取材というものをする私は緊張した。

ただ話をうかがっていくと能弁で、知人もたくさん紹介してくださった。

本当に、私の「南方関与」のスタートを支えてくれた方だった。

東亜経済調査局附属研究所(大川塾)のことを紹介してくださったのもこの方だった。

世田谷・赤堤にあるゴルフ練習場で「ベトナム会」という会を時折催していらっしゃって、私はそこで元外務官僚(ベトナム通)の方にもお目に掛かった。

その方もまた亡くなってしまった。

いろいろと貴重な出会いを与えてくれた方なのに、ベトナムに住んで、帰国してから一度もお目に掛かっていなかった。挨拶さえしに出かけなかった。

取材者として怠慢というほかない。

08年にTさんからあることでメールで叱責され、私は自分の不明を恥じた。

それなのにお詫びにさえ伺わなかった。

会える人には会えるうちに会わないと当然会えなくなる。
by tamaikoakihiro | 2011-01-20 09:31 | 南洋学院 | Comments(0)

大東亜戦争と南方物語


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