大東亜戦争と南方物語


by tamaikoakihiro

カテゴリ:昭和後期( 1 )

「青年は人間性の本当の恐しさを知らない。そもそも市民の自覚というのは、人間性への恐怖から始まるんだ」(三島由紀夫「東大を動物園にしろ」)

なるほど、人間は、確かに恐ろしい部分をたくさん持っていると思う。動物を愛護する一面があっても、他国の人を排撃したり、とか。

「東大を動物園にしろ」はこう続く。

「自分の中の人間性への恐怖、他人の中にもあるだろう人間性への恐怖、それが市民の自覚を形成してゆく。互いに互いの人間性の恐しさを悟り、法律やらゴチャゴチャした手続で互いの手を縛り合うんだね」

発表は,1969年(昭和44)。それから7年後に私は生まれたのだな。1976年というのは、戦後生まれが人口の過半を占めた年だということを、どこかで読んだ。改めてその数字を確認していないけれども、そうなのだろう。

生まれる少し前までは、70年安保の闘争というので、世情が騒然としていたらしいことは、新左翼関連の本を読みあさっていた頃に知った。

無職だった時期に、一度、その関連の事件(東アジア反日武装戦線が起こしたものだったような気がする)の裁判を傍聴したことがあった。たった一度の傍聴では何もわかるはずがない、な。

「東大を動物園にしろ」は、もちろん学生運動を念頭に置いて書かれたのだろう。書かれたものには、常に時代が背景として立っているのだろう。もう少し、昭和後期について知らないと、いけないなと思う。何しろ自分が生きてきた時代であるのだから。

今日は五・一五事件の日。大川周明が関与し、逮捕された。この事件のことを含め、政治について語ることを、大川が後に開いた私塾、東亜経済調査局附属研究所(大川塾)では、禁じられていたという。
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by tamaikoakihiro | 2016-05-15 08:57 | 昭和後期 | Comments(0)