労働者の街、逃亡中の戦犯容疑者
2016年 01月 03日
年末に、隅田川に近い「労働者の街」に行った。戦犯としてサイゴンで刑死した元将校が、変名を使って働いていたところである。
南千住駅から明治通りまで歩き、左に折れて歩く。簡易旅館の看板が目に付く。「職安」を探していたわけだけれども、目当ての建物はほどなく見つかった。建て替え工事に入るようで寒々しい、コンクリートの建物なのだった。
さほど遠くないところに神社があった。無事をここで祈ったかもしれないと思ったりする。
将校になるくらいだから、インテリだったのだろうと想像する。
身分を偽って暮らしを送る苦しさを思ってみるけれども、想像できるものではないなと思う。
刑死したのは65年前。
手記を読むと、逮捕されたときのこともある。同胞の刑事から逮捕されたのである。『孤島の土となるとも BC級戦犯裁判』(岩川隆・講談社)を読むと、戦犯逮捕の折のひどい扱いが書かれているが、この元将校の手記に登場する刑事にそんなことはない。
戦犯というのは、異邦の人が決めたことで、その容疑者を同胞が逮捕するというのは、複雑なものに思う。
南千住駅から明治通りまで歩き、左に折れて歩く。簡易旅館の看板が目に付く。「職安」を探していたわけだけれども、目当ての建物はほどなく見つかった。建て替え工事に入るようで寒々しい、コンクリートの建物なのだった。
さほど遠くないところに神社があった。無事をここで祈ったかもしれないと思ったりする。
将校になるくらいだから、インテリだったのだろうと想像する。
身分を偽って暮らしを送る苦しさを思ってみるけれども、想像できるものではないなと思う。
刑死したのは65年前。
手記を読むと、逮捕されたときのこともある。同胞の刑事から逮捕されたのである。『孤島の土となるとも BC級戦犯裁判』(岩川隆・講談社)を読むと、戦犯逮捕の折のひどい扱いが書かれているが、この元将校の手記に登場する刑事にそんなことはない。
戦犯というのは、異邦の人が決めたことで、その容疑者を同胞が逮捕するというのは、複雑なものに思う。
by tamaikoakihiro
| 2016-01-03 07:00
| 戦犯裁判
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