大東亜戦争と南方物語


by tamaikoakihiro

カンボジアでのこと

カンボジアに最初に行ったのは、1998年春。少し前に首都プノンペンで銃撃戦があったとかで、タイから飛行機で入国するとき、ずいぶんびくびくしていたものだ。

背の高いサトウヤシが立ち、赤い土の広がるカンボジアを機上から眺め、感動したのだった。

アンコールワットのある町で、数歳年上の男性で知り合った。そのとき1週間くらいを同じ宿で共に過ごしただけだったが、帰国後手紙やら電話やらでお付き合いがしばらくあった。

その後、連絡をとらなくなってしまった。ただ表情や話し方は今も思い出せる。

たった1週間だが、そうなのである。

60年以上前のことを、伺うとき、非常に鮮明に語って下さる方がいる。その方にとって、忘れようのない事柄だとさらにそうなる。

ある方は、泥色の大河の対岸が爆撃され、同期生の身を案じた時のことを悲しそうに、辛そうに語ってくれた。翌日渡河して四方に祈り、その場を去ったという。私は聞きながら、ビルマの大河の前で立ちつくす、その方の若い頃の姿を思い浮かべていた。

青春の記憶、というのだろうか。

我が身のカンボジア体験から、そのあたり、「何故に鮮明なのか」が少しわかる気がする。
[PR]
by tamaikoakihiro | 2011-03-28 07:01 | 雑感 | Comments(0)